におい・かおり環境学会誌
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特集1(Covidによる嗅覚感度低下メカニズムと生理)
新型コロナウィルス感染症と嗅覚障害
近藤 健二
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2022 年 53 巻 2 号 p. 133-140

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抄録

新型コロナウィルス感染症では初期症状として嗅覚障害が高率に生じることが知られている.人工呼吸に至るような重症例よりも軽症から中等症に発症が多く,患者の中には鼻閉,鼻汁を含めた上気道炎症状が全くなく,嗅覚障害のみを呈する例もある.半数以上が2週間以内に嗅覚機能を回復するが,一部の患者では長期間症状が持続する.臨床症状は感冒後嗅覚障害と似ているが,10-30歳代の若年層にも発症が多い点が特徴的である.治療については,早期にはステロイドなどの抗炎症治療,症状が持続する場合は漢方薬,亜鉛製剤,ビタミン剤などの内服に加えて嗅覚刺激療法が推奨されている.

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© 2022 (社)におい・かおり環境協会
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