岩手大学大学院連合農学研究科
名古屋大学大学院生命農学研究科
2022 年 53 巻 6 号 p. 336-344
(EndNote、Reference Manager、ProCite、RefWorksとの互換性あり)
(BibDesk、LaTeXとの互換性あり)
ネコは,マタタビのにおいを嗅ぐと葉を舐める,噛む,葉に顔や体を擦り付ける,葉の上で転がるという4つの特徴的な行動を示す.これはマタタビ反応と言われ,ネコ科動物全般にみられる.この生物現象の意義は長年未解明のままであったが,筆者らは最近,一連のマタタビ反応が蚊の化学防除に有効な行動であることを明らかにした.本報では,ネコのマタタビ反応を誘起する新たな活性物質と発動メカニズム,反応の行動学的機能について,筆者らの研究成果を中心に解説する.
すでにアカウントをお持ちの場合 サインインはこちら