日本産業看護学会誌
Online ISSN : 2188-6377
研究報告
産業看護職による生活習慣病予防・改善を目的とした睡眠保健指導の実態
津村 美里和泉 比佐子
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2023 年 10 巻 2 号 p. 34-45

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抄録

目的:産業看護職による生活習慣病予防・改善を目的とした睡眠保健指導の実施状況と,実施に影響を及ぼしている要因について明らかにする.方法:日本産業看護学会・日本産業衛生学会産業保健看護部会の会員のうち事業場等に勤務している計895人を対象に質問紙調査を実施した.単変量解析の後,関連のみられた項目を投入しロジスティック回帰分析を行った.結果:回収率は27.3%(有効回答率26.8%)であった.睡眠保健指導を実施していた産業看護職は59.2%であり,睡眠保健指導の必要性については,98.7%が「必要である」,「やや必要である」と回答した.実施と有意な関連がみられたのは,研修会へ参加したことがあること,睡眠保健指導の独自のマニュアルがあること等6項目であった.結論:ほぼ全数の対象者が睡眠保健指導の必要性を感じながらも実施していたのは約6割であり,組織の体制整備や,産業看護職の自己研鑽の機会の必要性が示唆された.

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© 2023 日本産業看護学会
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