日本産業看護学会誌
Online ISSN : 2188-6377
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巻頭言
研究報告
  • 元田 紀子, 金森 悟, 福田 吉治
    2023 年 10 巻 2 号 p. 23-33
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/10
    ジャーナル フリー

    目的:本研究の目的は,企業の意思決定者や健康施策の決定に影響を与える立場の者(以下,キーパーソン)から健康施策の合意を得るために必要な産業看護職のコンピテンシーを明らかにすることとした.方法:研究デザインはWeb調査によるデルファイ法とした.文献検討,関係者への半構造化面接,研究者らによる協議により,コンピテンシーの原案項目を作成した.それらを用いた調査を2021年10~11月にかけて2回実施した.対象は,産業看護職17人,産業看護の教育・研究に関わる大学教員6人,企業のキーパーソン5人とした.結果:2回の調査による各項目の同意率や意見をもとに研究者間で検討し,最終的なコンピテンシーは8つの大項目35項目となった.結論:先行研究で挙げられている項目と類似するものもみられたが,健康施策決定プロセスに関与する産業看護職に特化したコンピテンシー項目が精選された.

  • 津村 美里, 和泉 比佐子
    2023 年 10 巻 2 号 p. 34-45
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/11/10
    ジャーナル フリー

    目的:産業看護職による生活習慣病予防・改善を目的とした睡眠保健指導の実施状況と,実施に影響を及ぼしている要因について明らかにする.方法:日本産業看護学会・日本産業衛生学会産業保健看護部会の会員のうち事業場等に勤務している計895人を対象に質問紙調査を実施した.単変量解析の後,関連のみられた項目を投入しロジスティック回帰分析を行った.結果:回収率は27.3%(有効回答率26.8%)であった.睡眠保健指導を実施していた産業看護職は59.2%であり,睡眠保健指導の必要性については,98.7%が「必要である」,「やや必要である」と回答した.実施と有意な関連がみられたのは,研修会へ参加したことがあること,睡眠保健指導の独自のマニュアルがあること等6項目であった.結論:ほぼ全数の対象者が睡眠保健指導の必要性を感じながらも実施していたのは約6割であり,組織の体制整備や,産業看護職の自己研鑽の機会の必要性が示唆された.

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