日本産業看護学会誌
Online ISSN : 2188-6377
研究報告
100床以上の医療機関における産業看護活動についての実態調査
水野ルイス 里美高山 直子近藤 信子畑中 純子後藤 由紀河野 啓子
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2015 年 2 巻 1 号 p. 9-15

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抄録

わが国においては,医療機関で働く保健医療従事者のための産業保健活動は立ち遅れている.その主な理由は,医療機関が保健医療従事者の集団であるがゆえに健康管理を保健医療従事者の自己管理とする傾向にあることである.

本研究は,全国医療機関における産業看護職の配置を中心に産業看護職の活動実態を明らかにすることを目的とし、100床以上の2573医療機関の看護管理者を対象に,質問紙調査を実施した.649施設からの回答を得た(回収率 25.2%).

産業看護職の配置については,「専任」36施設(5.6%),「兼任」43施設(6.6%),「配置されていない」568施設(87.5%)であった.産業看護職の配置を考えない理由は,「産業看護職の役割がわからない」が20.0%あり,産業看護職の役割や人材育成の低さの問題が明らかになり,産業看護職の認知度の低いことが示唆された.

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© 2015 日本産業看護学会
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