2018 年 5 巻 1 号 p. 14-20
【目的】国内企業において先進的なアルコール対策の具体的な取り組みの内容を明らかにする.【方法】国内で先進的にアルコール対策に取り組む企業に所属する産業保健師4名産業医1名を対象として半構造化面接を実施し, 質的記述的に分析を行った.【結果】分析の結果,44のコード,14のサブカテゴリから,4つのカテゴリ「問題飲酒者への対応は,きめ細やかにかつ継続的に行っている」「ポピュレーションアプローチ,ハイリスクアプローチを含めた全社的なアルコール対策を行っている」「会社としてアルコール対策に取り組む体制づくりを進める」「自分の中で多量飲酒者,問題飲酒者への対応の基本方針を確立させる」が生成された.【考察】先進的な取り組みをしている企業は,問題飲酒者に対する多部門,多職種連携と対応がされていること,法制化に伴い全社員を対象としたポピュレーションアプローチを含めた包括的なシステムが構築されていることが明らかとなった.また,産業保健スタッフ自身が問題飲酒者への姿勢や方針を確立していた.これらの知見は,これからアルコール対策に取り組む企業の参考になると考えられる.