日本創造学会論文誌
Online ISSN : 2433-4588
Print ISSN : 1349-2454
階層構造アクティブラーニングによる大学初年次生への創造性教育法の開発
三枝 省三樋口 健夫
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ジャーナル オープンアクセス

2021 年 24 巻 p. 39-58

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抄録

約100名の初年次生向け発想法の科目にアイデアマラソン(IMS)を組み入れ、通常授業とIMSの階層型アクティブラーニング(HAL)授業を開発する。その目的は、IMSとの相乗作用を活用し、学生の思考力と創造性を向上させることである。本報告では、この方法論を開発し評価をする。学生たちの思考とその書き留めを習慣化するには、最低3か月間は必要とされる。この実践には、現場での内部講師(ISI)と外部講師(OSI)との連携を図る。IMSの継続支援システム(ECSS3)を開発し、内外講師が連携して行った。これをアクティブティーチング(AT)と称する。毎週の授業の課題はIMSの思考の一部となるように配慮し、IMSの継続と発想数の増加を図る。授業効果は、授業の前後で実施した創造性テストや社会人基礎力評価などで確認する。その結果、途中でIMSを止めた学生は皆無であり、ALとATの共創した階層構造型授業方法は創造性の向上に大きな効果をもたらすと考える。

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