主催: 日本学術会議 メカニクス・構造研究連絡委員会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 九州大学応用力学研究所, 土木学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本造船学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業土木学会
平板境界層の線形不安定に対する臨界レイノルズ数は運動量厚さに基づく値Rで200であるが,強い撹乱にさらされる場合には,この値以下の亜臨界レイノルズ数域で乱流遷移が起きる.このような強い撹乱による亜臨界遷移は壁乱流生成機構の問題,遷移制御・層流維持の問題など基礎・応用の両面から重要であるが,まだよくわかっていない.本研究では,境界層を亜臨界遷移に導く撹乱として縦渦に注目し,発達壁乱流の壁近傍に現れる縦渦と同程度の強さの縦渦をR = 160_から_180のブラジウス境界層に導入して亜臨界遷移を調べた結果を述べ,縦渦がつくる流れ場の不安定性で生じる規則的な渦構造が周知の対数型速度分布に導くことを示す.