主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
高層建物ではエレベーターは移動手段として欠かせないものとなってきている。しかし,地震によるエレベーターロープの横揺れが問題となっている。本研究では,アクティブマスダンパー(AMD)を用いた建物とエレベーターロープの揺れの同時制御の有効性について検討を行った。解析モデルは,最上階に巻上機を設置した吊りロープ式エレベーターを含む60階建の超高層建物を想定し,AMDの質量を建物全質量の0.4%とした。最適レギュレータ理論を用いて制御を行い,評価関数には建物応答に関わる項と制御力に関わる項に加えエレベーターロープに関わる項を導入し,それぞれに重み係数を乗じて,適切な係数の組合せを複数の地震動入力をもとに検討した。その結果,建物応答の制御性能を維持しつつロープの揺れを低減できる範囲を示すことができた。