主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
これまで、異常豪雨による河川堤防の浸透破壊については、浸透流解析と円弧すべり法による安全率によってその安全性が評価されてきた。しかし、安全余裕を定量的に示すためには、堤体内の地下水流の確率特性や堤体盛土 の抵抗力の不確実性を考慮する必要がある。 そこで本研究では、堤体盛土の地盤物性値を確率量とし、局所破壊とすべり円弧を仮定した全体破壊に対して、確率有限要素法を用いて、その安全余裕を破壊確率や信頼性指標によって評価する方法を提案した。 本論文では、提案手法を示し、さらに解析モデルに対する数値解析によって、提案する方法と従来の方法との比較検討を行っている。ただし、降雨と河川水位上昇による地下水浸透流については確定論的な取り扱いに止めている。