主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
防波堤の耐波設計は,信頼性設計法によって行うことが標準的となっている.耐波設計において主たる作用である波力については,沖波波高の推定精度,波浪推算精度,砕波変形推定精度,波力算定精度という4種類の不確定要因を考慮して信頼性設計が行われる.これらの不確定要因のうち沖波波高の推定精度については,確率分布に対する明確な根拠が不足しているのが現状である.沖波波高の設定に当たっては波浪データの極値統計解析が用いられるが,港湾によっては波浪観測の期間に差があり,本来,観測期間が長いほどその精度は高くなると考えられる. 本研究では,全国の代表的な波浪の極値分布をもとに,波浪の統計期間の変化と設計沖波波高の推定精度の相関についてモンテカルロシミュレーションを用いて検討し,信頼性設計法に与える影響を議論した.