理論応用力学講演会 講演論文集
第59回理論応用力学講演会
セッションID: 2E04
会議情報

OS10  塑性力学におけるマルチスケールとマルチフィジックス
転位パターンおよびマイクロシアバンド形成に基づくFCC金属の結晶粒超微細化に関する結晶塑性シミュレーション
*鈴木 航小林 遼太郎青柳 吉輝志澤 一之
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

著者らが提案した擬似3次元の転位-結晶塑性モデルは,転位の相互作用や動的回復の表現に不十分な点があることに加え,反応-拡散方程式の形が複雑であるといった問題を有している.そこで本研究では,反応-拡散方程式におけるすべり系間相互作用モデルを改良し,2次すべり系の活動に伴う転位セル構造の発現をより的確に再現するとともに,反応-拡散方程式における不動転位の対消滅項からすべり速度情報を除いて粗視化した転位の回復率を結晶の硬化係数に導入することで,セル構造から小傾角粒界で囲まれたサブグレインへの遷移を表現する.また,反応-拡散方程式における拡散係数のみに応力情報を導入することでモデルを簡単化する.さらに,構築された転位-結晶塑性モデルを用いて転位場と変形場を連成させた擬似3次元マルチフィジックス解析を行い,転位組織形成およびマイクロシアバンドの形成に基づく結晶粒微細化の一連のプロセスを再現する.

著者関連情報
© 2010 社団法人日本建築学会
前の記事 次の記事
feedback
Top