主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
多結晶金属材料の巨視的力学挙動には,結晶方位の偏り,すなわち集合組織が強い影響を及ぼす.一般に金属材料は,塑性加工に伴う大変形によって加工集合組織を発現するため,塑性加工によって生成される集合組織を予測することは,高性能金属材料の創製において極めて重要な課題である.マグネシウムの集合組織としては,圧延や押出によってc軸が強い偏りを持つ底面集合組織が発現することが知られている.金属材料のメゾスケールモデルとして近年広く議論されている結晶塑性論は,この結晶方位情報を数値解析においてダイレクトに表現できることが利点である.そこで本報では,結晶塑性モデルによる純マグネシウムの大変形解析を実施する.これにより,圧延および押出に伴う底面集合組織発達が再現できることを示すとともに,加工条件と発現する集合組織について詳細に考察する.