主催: 日本学術会議 機械工学委員会・土木工学・建築学委員会 合同IUTAM分科会
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本材料学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 日本レオロジー学会, 農業農村工学会
CDS(Credit Default Swap)のプレミアムを重点サンプリング法を用いたシミュレーションスキームにより解析する手法を構築する。本提案手法は,原確率測度から等価マルチンゲール測度への変換の後に,重点サンプリング測度へと2段階で確率測度を変換する原理に立脚するものである。 まず,対象資産の時間変動を指数型Levyモデルで定式化し,相対エントロピー最小化の原理により等価マルチンゲール測度を導出する。次に,同じタイプの測度変換を再度適用し,重点サンプリング測度へと測度変換を行なう。ただし,サンプリング下での分散値の1つの上界が最小化されるような測度を選定する。次に,この測度変換に基づいて,計算機シミュレーションにより,対象資産のデフォルト確率,および対応するCDSのプレミアムを数値評価するスキームを提案する。最後に数値例を示し,本提案スキームにより微小なデフォルト確率が少ないサンプル数で精度よく推定でき,それによってCDSプレミアムの推定が容易に達成し得ることを示す。