主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
気象分野等で応用が進むデータ同化技術により、地下水のモニタリングデータに基づいて地下水流動モデルを同定する方法について検討した。本研究では、アンサンブルカルマンフィルタを用いて、実存の地下構造物のモデルに対して水位や湧水量等の観測データを同化し、透水パラメータの同定性能について検証した。 人工的に作成した観測データを同化させたケースでは、地質区分ごとに設定された真の透水係数を精度良く同定できることが示された。また、感度解析により、モデル同定の際の各観測データの寄与度を定量的に示した。 さらに、実際の観測データを用いたケースにおいても、アンサンブルカルマンフィルタによって観測結果を再現する地下水流動モデルを同定できることが確認された。同定されたモデルはサイトの水理地質構造を評価する上で有用な情報になりうると考えられる。