主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
都市部において直下型地震が発生した際、建物や橋梁等の構造物が受けた被害の空間分布を即座に推定することは、減災や一早い復旧の観点からも重要である。そのためには、地震動に対する各構造物の応答を、数値シミュレーションによって再現することが強力な手段となるが、空間密度が圧倒的に疎な地震観測データから各構造物への入力地震動を与える必要がある。そのためのアプローチとして、我々は波動場データ同化に基づくシミュレーション駆動型モデリング手法と、スパースモデリングに基づくデータ駆動型モデリング手法の融合を目指している。その第一歩として、L1正則化モデリング手法であるlassoにより、地震計データから高空間分解能地震動分布を推定するためのアルゴリズムを開発した。首都圏地震観測網MeSO-netのデータを統計的手法によって校正した上で、2011年東北地方太平洋沖地震発生時のデータに適用したところ、2Hz以下の帯域において格段に良い推定を得られることが示された。