主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
沈み込み帯におけるプレート境界地震を予測するための手法を提案する。地震の予測は一般に、発生時・規模など地震そのものの情報だけが出力となるが、この手法では、プレート境界面でのすべりの時空間変化で地震をモデル化し、地震に至るまでの準備過程全体を予測の対象とする。とはいえ、地震発生の数理モデルはあるものの不完全であり、また観測データも非常に限られていると同時に過去にさかのぼるほど誤差も大きくなる。こうした予測の困難さに対処する1つの手段として、逐次データ同化手法を取り入れる。データとしては、プレート境界でのすべりの時空間変化を表す地殻変動を用いる。我々は、この予測手法を適用したプロトタイプを南海トラフにおける海溝型巨大地震を対象として構築し、毎週更新される地殻変動データとの同化実験を行っている。