主催: 日本学術会議 「機械工学委員会,土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
共催: 応用物理学会, 化学工学会, 自動車技術会, 地盤工学会, 土木学会, 日本応用数理学会, 日本風工学会, 日本機械学会, 日本気象学会, 日本計算工学会, 日本計算数理工学会, 日本建築学会, 日本原子力学会, 日本航空宇宙学会, 日本混相流学会, 日本地震工学会, 日本数学会, 日本船舶海洋工学会, 日本伝熱学会, 日本物理学会, 日本流体力学会, 農業農村工学会, 力学アカデミー
本研究は,異方性を有する線形弾性体中のき裂による波動散乱解析に対して,演算子積分時間領域境界要素法の開発を行う.演算子積分時間領域境界要素法は,積分方程式に含まれる畳み込み積分を演算子積分法を用いて処理する解析手法である.この解析手法は,演算子積分法の適用により時間領域基本解ではなくLaplace像空間における基本解が必要となる点が特徴である.これにより,従来の時間領域境界要素法と比較して,数値的な取り扱いが容易となる.境界要素法によるき裂の動的問題の解析では,き裂開口変位を未知量とする表面力境界積分方程式を用いた定式化が有効である.しかしながら,この定式化では,境界積分方程式の積分核が超特異性を有することが知られており,その取扱いには注意が必要となる.本研究では,この積分方程式を正則化し,積分核に超特異性を含まない表面力境界積分方程式を用いて,定式化を行う.