日本女子体育連盟学術研究
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原著論文
コンテンポラリー・ダンスのワークショップに参加した児童の内的変化
─「自己価値」 と 「『良いダンス』 のイメージ」 の変化に着眼して─
安達 詩穂八木 ありさ
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2017 年 33 巻 p. 1-17

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抄録

コンテンポラリー・ダンスのアーティストによるワークショップに参加した児童を対象に,その体験前後で 「自己価値」 感と 「『良いダンス』 のイメージ」 の変化を比較した。
42名の児童を4グループに分け,それぞれ異なる4名のアーティストによってワークショップを実施し,体験前後で児童への質問紙調査を行った。
2要因の分散分析の結果,4グループ全てにおいて,「自己価値」 と 「『良いダンス』 のイメージ」 がワークショップへの参加後にポジティブに変化することが示された。
また,4グループ間の比較を行った結果,統計的有意差はないが,ワークショップの内容によって児童に与える影響が異なる傾向が認められた。この結果と 「即興性」 との関係を検討したところ,「模倣」 のワークが 「羞恥心の払拭」 の経験を促し,「自己価値」 の高まりと 「『良いダンス』 のイメージ」 の拡大に関係している可能性があること,「振付」 のワークより 「自由即興」 のワークが多いことが 「自己価値」 の高まりを促進する可能性があることが示唆された。

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© 2017 社団法人 日本女子体育連盟
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