日本精神保健看護学会誌
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精神分裂病長期入院患者の社会復帰に向けて効果的な看護介入のコツ
石橋 照子成相 文子足立 美恵子
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2001 年 10 巻 1 号 p. 38-49

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抄録
精神分裂病にともない、精神病院に3年以上入院し、退院できた11ケースの看護実践から、社会復帰に向けての看護介入のコツの抽出を試みた。具体的には、ケースを担当した看護婦から、看護実践の逸話を収集してデータとし、その中から以下のような14の看護介入のコツを抽出した:(1)環境作り(2)信じる(3)あきらめない(4)入院の意味を問い直す(5)できるところに重点を置く(6)意思を尊重し支える(7)安心の確保(8)具体的手だての提示(9)慣れるまで一緒にする(10)思いきる(13)その時を捕まえる(12)肯定的評価(13)励ます(14)巻き込む。抽出した看護介入のコツは、社会復帰を障害していた要因に対して、どんなときに、どのように用いられていたか分析した。また、それぞれのコツは、看護婦のどのような能力を働かせたものであったか、解釈を試みた。
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© 2001 一般社団法人日本精神保健看護学会
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