日本精神保健看護学会誌
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精神分裂病患者の寛解過程を支える看護援助 : 臨界期から寛解期前期の移行期に焦点をあてて
笹木 弘美
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2001 年 10 巻 1 号 p. 72-85

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抄録

本稿では、精神分裂病患者の臨界期から寛解期前期への移行の乗り越えに成功した2事例と失敗した3事例から移行期における危機的な状況とそこでの看護援助について検討した。その結果、1.看護者は古者の保護膜が形成されていない臨界期においては、急激な環境(物理的、人的)の変化を避け、安定を図る必要がある。それは、移行期の患者白身の保護膜は十分に張られていないため、環境の変化はその保護膜を剥がしてしまうためである。2.患者自身の保護膜が張り終えるまでには時間が必要であった。このため、移行期の看護援助は患者自身の保護膜が形成され、安定したものになるまで援助の膜を張り続けることである。移行期においては、患者が迎えている危機を適切に見定め、援助する必要があることが示唆された。

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© 2001 一般社団法人日本精神保健看護学会
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