日本精神保健看護学会誌
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精神科超長期入院患者の社会復帰への援助が成功する要因 : 日本版治療共同体における看護師の変化
松枝 美智子
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2003 年 12 巻 1 号 p. 45-57

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抄録

本研究の目的は精神病院に10年以上入院していた患者(超長期入院患者)の社会復帰への援助が成功する要因を明らかにすることである。長期入院患者の社会復帰援助に優れた実績を持つ日本版治療共同体で勤務する看護師6名を対象に半構成的なインタビューをし、質的帰納的に分析した。その結果、221の初期コードから12の要因を抽出した。その内訳は、1)トップを先頭に皆で患者中心に連携し社会復帰を推進する、2)看護師が変わる、3)看護師が力動的な理解を基に内省する、4)患者が力を発揮する、5)家族が変わる、6)住民が変わる、7)直接的に社会復帰を促す場や仕組みがある、8)間接的に社会復帰を促す場や仕組みがある、9)チームやその成員の成長を促す場や仕組みがある、10)患者の健康な面を引き出し皆で支える、11)家族を癒す、12)退院の方向を一緒に探す、であった。その中で最も重要と考えられた要因は[看護師が変わる]であり、そのことが[患者が力を発揮する]ことにつながっていると考えられた。

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© 2003 一般社団法人日本精神保健看護学会
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