日本精神保健看護学会誌
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精神科女性患者が求めるマッサージを通して関わることの意味 : 無意識のコミュニケーションからの分析
寺澤 まゆみ
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2004 年 13 巻 1 号 p. 14-23

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抄録

本研究の目的は、精神科入院患者からの希望に応じてマッサージを行い、そこで起こっている相互関係のありようと患者における身体的接触の意味を考察することである。急性期女性病棟において参加観察を行い、患者および研究者自身の言語的・非言語的反応を詳細に記述し、Casementの無意識のコミュニケーションとAndieuの「皮膚-自我」の観点から分析した。結果、患者は身体的接触をめぐってさまざまな反応を見せた。多くの患者は、マッサージにより身体がリラックスしてそれぞれの思いを語り始めたのだが、一方では、身体感覚の表現が少ない患者や言語的反応を示さない患者、そしてネガティブな反応を示した患者がいた。身体的接触は患者の身体に記憶された過去の外傷的な体験を甦らせていたようであった。身体的接触としてのマッサージは、患者が生きてきた生の文脈のなかで、それぞれの意味をもって体験されていた。

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© 2004 一般社団法人日本精神保健看護学会
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