日本精神保健看護学会誌
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精神看護における継続教育の方法論に関する研究 : 事例検討会の分析から
宮本 真巳小宮 敬子広瀬 寛子山村 礎武井 麻子
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1995 年 4 巻 1 号 p. 1-12

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抄録

事例検討会の集団力動に焦点を当てて、参加者の態度と相互作用の特徴の明確化を図った。また、この作業を通じて、事例検討会をグループ・スーパービジョンの場として編成し、継続教育の一環としてシステム化する可能性を探った。事例検討会の録音・録画によるデータの分析から、以下の点が明確になった。(1)参加者によって、発言回数、発言の長さ、発言量の累積経過に特徴的なパターンが見られ、そこから事例検討への参加態度の特徴を読み取ることができる。(2)参加者の態度は、事例提供者に対して肯定的か批判的か、思考様式が動的か静的かに応じて、支持型、査定型、直面化型、統合型の4類型に分類される。(3)4類型が出揃うことによって、事例検討会のリーダーシップは、参加者によって分担され得るが、とりわけ直面化型と統合型の連携が重要である。

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© 1995 一般社団法人日本精神保健看護学会
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