東北計画行政研究
Online ISSN : 2759-6443
金融からみる福島の地域構造
震災後の預貸率・銀行券受払高の分析
藤本 典嗣
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2023 年 8 巻 p. 3-12

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抄録
21世紀に入ってからの福島の地域金融構造と、そこからよみとれる地域経済の課題について、日本銀行が公表している「都道府県別預金・現金・貸出金」「銀行券および貨幣受払高等」のデータを用いて、預貸率・銀行券受払高の差額の地域差をもとに、被災地が抱える地域金融の課題を明らかにした。対象とした期間は2002年から2022年であり、2011年に発生した東日本大震災・福島原発事故を含む期間である。同期間の、預貸率は、低いままであり、預金額の増加に伴った貸出がおこなわれていない。銀行券受払いからみた貨幣の流出率は、2014年をピークに沈静化しつつある。
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© 2023 本論文著者
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