2013 年 39 巻 2 号 p. 35-48
本研究では,介護予防を目的とした地域在住高齢者グループにて,臨床動作法を用いたプログラムを行った事例から,その意義について自体感の変化と相互対人交流の活性化という視点から考察を行った。評価表の結果からも,グループ動作法を行う中で,個別の動作課題の設定や,個別の支援は難しいものの,動作法実施前後で自体感の変化が見られることが示唆された。また,高齢者同士でのペアリラクセイションを用いたことにより,援助者体験や被援助者体験といった役割をとることができ,高齢者同士の身体を通した相互交流が見られた。地域での多くの高齢者を対象とするグループ活動において,動作法を用いることは有効であることが示唆された。高齢者の特徴によっても,自体感の変化や取り組み方に違いが見られ,グループにおいても,個々の特徴を理解し支援していくことも重要である。