繰返し数の不揃いな3段の枝分れ実験について,各変量と母平均の計画行列の張る空間への射影行列によって構成される直交行列を用いて,データベクトルを変換し正準形を得る.
この正準形に変換されたデータベクトルの期待値,ならびに分散共分散行列から,分散分析で用いられる各偏差平方和と修正項を求め,その期待値と分散,共分散を導出する.正準形の推定論への応用として,分散成分比の不偏推定量をこれらの偏差平方和(もしくは平均平方)によって構成する方法を提案する.またこの分散成分比の不偏推定量の分散,共分散も導出する.