抄録
M系列に基づいて生成された8億個の乱数について,次の統計崖検定を行った.1次元および2次元の度数検定,ポーカー検定,上昇連および下降連の検定,ギャップ検定, Knuthの衝突検定, MarsagliaのOPSO (overlapping-pairs-sparse-occupancy)検定.検定は,分布の適台度を調べるためのx2統計量の値を計算し,これがx2分布からのランダム・サンプルと見なせるかどうかをKolmogorov-Smirnov検定によって判定するという手順で行った.いずれの検定項目についても,ほぼ満足すべき結果を得た.MarsagliaがM系列乱数を排斥している論拠の不適切さについても言及した.最後に,使用した乱数発生プログラムのリストを載せ,利用上の注意を述べた.