関数データ解析は, 各対象に対して経時的に観測・測定されたデータの滑らかな関数への関数化と関数データ集合に基づくモデリングが基本となる.関数化に対しては, 従来, フーリエ級数やB-スプラインが用いられ, 交差検証法によって平滑化の程度を調整する方法が主として適用されてきた.本稿では, 動径基底関数展開によるデータの関数化と正則化法によるモデル推定に伴う平滑化パラメータの選択を, 一般化情報量規準に基づいて行う関数回帰モデリング手法を提案する.提案する手法は, 従来の交差検証法に基づくモデリングと比較し, その有効性を数値実験によって検証する.