石油技術協会誌
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井戸のスペーシングに関する研究
Kiyomitsu FUJII
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1959 年 24 巻 6 号 p. 238-242

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抄録
油田の開発において最も重要である井戸のスペーシングに関して研究を行い,次のような結論を得た。(1)油屑内における流体の流れの特殊性を考慮し,かつ油層の実際について調査した結果より判断すれば、井戸のスペーシングと油の最終回収量の間には関係がない。(2)井戸のスペーシングに影響を与えるものは,油層の状態,開発方法および経済条件の3つである。したがつて井戸のスペーシングの問題を解く方程式には,必ずこの条件を含まなければならない。(3)井戸よりの石油の累計産出曲線は油層の状態と開発方法の影響をうけるので,この研究では井戸のスペーシングの方程式にこの曲線を使用する。(4)スペーシングの式に経済条件を入れることにより,最も有利な井戸数と産出より生ずる利益とを計算することができる。(5)最も有利な井戸数は掘鑿費,単位時間当りの採油費および採油期間の影響をうける。(6)井戸数が一定な時には、最も有利な採油期間は単位時間当りの採油費の影響をうける。
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