本研究の目的は,小学校高学年の評価懸念と友人とのつきあい方との関連を明らかにすることであった。小学校高学年711名に対して質問紙調査を実施した。評価懸念と友人とのつきあい方との相関分析の結果,評価懸念と防衛的との間に正の中程度の相関が,被愛願望,同調との間に正の弱い相関が,自己自信との間に負の弱い相関が見られた。また,友人とのつきあい方に基づくクラスタ分析の結果,調査協力者は非関与,表面的,積極的,広範囲的の4クラスタに類型化された。クラスタを独立変数,評価懸念を従属変数とする分散分析の結果,表面的,広範囲的が非関与,積極的に比べ,評価懸念が高かった。