質的心理学研究
Online ISSN : 2435-7065
「構造構成的質的心理学」の構築
モデル構成的現場心理学の発展的継承
西條 剛央
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2003 年 2 巻 1 号 p. 164-186

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抄録
この論文の目的は,質的な方法論「モデル構成的現場心理学」の理論的基盤を整備することであった。第一に,客観主義に依拠する数量的アプローチと,社会構築主義に依拠する質的アプローチを包括する認識論的基盤を整備した。第二に,「構造」,「モデル」といった方法論的概念について検討した。第三に,評価基準として,「信憑性」と「構造化に至る軌跡」が重要であることが示された。第四に,新たな一般化の枠組みとして,アナロジー的思考に依拠した一般化の枠組みが提唱された。最後に,本稿で体系化された理論が「構造構成的質的心理学」として提起された。
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© 2003 日本質的心理学会
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