第四紀研究
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東アジアの海底産の第四紀哺乳類化石 ─産地や産出化石の概要と特徴およびヨーロッパのものとの比較─
河村 愛河村 善也
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論文ID: 62.2304

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抄録

本論文では,日本を中心とした東アジアの海底産の第四紀哺乳類化石の産地と産出化石について,公表されているデータをもとに,その概要をまとめた.化石産地の主なものには,根室海峡,山陰沖の日本海,渥美半島沖,瀬戸内海,有明海,東シナ海の大陸棚東縁,黄海北部と渤海,中国の台湾海峡沿岸海域,台湾の澎湖水道がある.まとめた概要をもとに,化石の大部分を占める陸棲哺乳類について,その特徴や時代を議論した.そのような化石には,アケボノゾウ,トウヨウゾウ,ナウマンゾウ,ワイガゾウ,マンモスゾウなどの長鼻目や,シカ科(偶蹄目)のものが多い.化石産地のうち,瀬戸内海の化石には,更新世の様々な時期のものがあるが,他の産地の化石は,後期更新世のものが大部分と考えられる.東アジアの化石産地や産出化石を,世界の代表的な産地である北海のFlemish Bightのものと比較した.

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