日本テスト学会誌
Online ISSN : 2433-7447
Print ISSN : 1880-9618
一般研究論文
テスト内容と学習内容による学習方略使用の個人内変動
―有効性認知,興味,学習困難度の認知に着目した検討―
橋本 真一, 鈴木 雅之
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2026 年 22 巻 1 号 p. 45-69

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抄録

本研究では,学習者が内容の異なる複数の課題に取り組む際に,テスト内容や学習内容によって使用する学習方略を変化させるのか検討した。また,方略の有効性認知,学習内容への興味,困難度認知の間接効果も検討した。大学生44名が,6種類の数学の公式に関する学習と各学習内容に対応するテスト(同型テストと転移テスト)に取り組み,学習内容ごとに方略使用や有効性認知,興味,困難度認知の測定が行われた。マルチレベルSEMによる分析を行った結果,学習内容の意味理解が必要なテストを予期すると,有効性認知を媒介して公式の意味理解を行う方略の使用が高まり,例題を繰り返し解く方略の使用が低下する傾向がみられた。また,特定の学習内容では,有効性認知を媒介して公式の意味理解を行う方略の使用,テキストを再読する方略の使用が高まる傾向がみられた。さらに,間接効果がみられず直接効果のみみられた方略や学習内容も確認された。

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