2013 年 9 巻 1 号 p. 69-75
コンピュータ適応型テストを実施するためには、テスト問題があったとしても、システム自体を開発する必要がある。そのため、教育や心理臨床の現場での導入が困難である。そこで、本研究では、このような現場で、小規模なコンピュータ適応型テストを容易に実施するための汎用的なシステムの開発を行った。
開発したシステムは、Microsoft Windowsのアプリケーションとして、ハードディスクやUSBメモリーにコピーするだけで、スタンドアローンで動作する。利用者は、問題文をMicrosoft Word文書ファイルや画像ファイルとして、項目情報をMicrosoft Excel文書ファイルとして用意することで、自ら設定し、汎用的に利用可能である。
従来、テストのコンテンツを持っている教育者や研究者が、コンピュータ適応型テストを実施することは困難であった。本システムにより、企業による大規模なものではなく、小規模なコンピュータ適応型テストを容易に実施することが可能となった。