視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
第18回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
セッションID: P-25
会議情報

ポスター発表
視覚障害者における特例受験ケースレポート
*守田 稔藤原 義朗
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

2001年6月の通常国会にて、「障害者等に係る欠格事由の適正化等を図るための医師法等の一部を改正する法律」が成立した。その恩恵を受けて、2003年3月の第97回医師国家試験をはじめ、各種資格試験において、何人もの視覚障害者が実際に試験を受けることができた。他方、その受験方法や対応については、受験者の視覚障害の程度など、いくつもの要因により、様々な方法が取られており、手探りの中でケースバイケースのところが多いのが現状である。
私たち「視覚障害をもつ医療従事者の会(ゆいまーる)」は、見えない、見えにくいというハンディーを持ちながらいろいろな医療関係職に従事する者が、情報交換を行なったり、親睦を深めていこうという趣旨の下に 2008年6月8日に発足した集まりである。このたび私たちの会では、会員の受験経験についてアンケートを行ったので報告したい。
【結果】
当日、ポスターにて6人の各受験ケースについて報告する。
【考察】
1.受験方法は、受験者の視覚障害の程度、受験者の各種代替手段に対する能力などによって、種々のケースがあり、とくに統一されてはいない。
2.試験を実施する機関の特例受験に対する姿勢によって、受験しやすい環境となるかが大きく左右される。
【まとめ】
このたび私たちは、視覚障害者における特例受験ケースレポートについてまとめてみた。
受験者の視覚障害の程度、パソコンや点字などの代替方法に対する受験者の能力、実施機関の特例受験に対する姿勢などにより、実際の試験は様々である。
今後も、各種資格試験にて、視覚障害をもつ方々のチャレンジが続いていくものと思われる。受験方法については、画一的なものとするのではなく、受験者が他の受験者と同等に試験を受けることができる様な、フレキシブルな対応が期待される。このたびのケースレポートが、今後受験する方々にとって少しでも参考になれば幸いである。

著者関連情報
© 2009 視覚障害リハビリテーション協会
前の記事 次の記事
feedback
Top