視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
第18回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
セッションID: P-36
会議情報

ポスター発表
視覚障害者に対する地域支援活動のあり方について
サポーター・ミズキ公開講座を通しての考察
*内田 教子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

1.目的
 サポーター・ミズキは平成16年に視覚障害特性に配慮したサービスを提供することを目的に、介護保険のデイサービスと居宅介護支援事業を開始した。併せて視覚障害専門相談事業として視覚障害者に対する地域支援活動を開始している。活動の一環として、視覚障害者支援を目的とした公開講座を、平成16年11月から平成21年5月までに11回開催してきた。
 これまで行なってきた公開講座を通して、視覚障害者に対する地域支援活動のあり方について考察したので報告する。
2、講座概要
(1)開催目的
・視覚障害者が在宅生活への活力を高めるための支援の一環として、体験を含めた情報提供を行う
・視覚障害者への支援者に対し支援力を高めるための支援の一環として、障害特性や支援方法などについての理解を深めるための情報提供を行なう
(2)開催内容
・障害特性、制度、介助方法などの講義
・調理・化粧などの講習、及び用具などの体験
(3)時期:年2回13:30~15:30
(4)場所:サポーター・ミズキのデイサービスルーム
(5)定員:10~15名
(6)対象者:視覚障害者、家族、視覚障害者支援に関心のある方
3.考察
(1)地域支援活動として公開講座を企画する場合、地域の障害者、支援者それぞれのニーズを的確に把握することが重要である。
(2)講座を充実するためには、視覚障害特性に配慮し、講座に集中できる環境整備が必要である。
(3)地域でイキイキと生活している視覚障害者の存在を知ることは、他の視覚障害者の生活意欲を高める効果があると考えられた。
(4)講座は支援の一環であり、講座開催時ばかりではなく、講座の前後にも相談支援が必要である。講座を通しての情報発信とともに、相談機能も展開していくことが、地域支援活動に重要であると考えられた。
今後「サポーター・ミズキ」において、視覚障害者への支援として、より的確な講座の開催方法を検討し、地域支援活動をより充実させて継続していきたい。

著者関連情報
© 2009 視覚障害リハビリテーション協会
前の記事 次の記事
feedback
Top