主催: 視覚障害リハビリテーション協会
【目的】日常で目にする様々な印刷物の文字は必ずしも高い輝度コントラストで印刷されているとは限らない。本研究では印刷物の文字の大きさと輝度コントラストについて調べることを目的とした。
【方法】測定対象は,レシート,新聞,教科書,雑誌等,日常でよく目にするもの671種類とした。文字サイズはスケールルーペで測定し,背景と文字の輝度を色彩輝度計(トプコン製BM-7)で計測し,輝度コントラストを算出した。
【結果と考察】文字サイズは2.0から3.0mmの範囲で特に2.4から2.6mmの物が多かった。また,コントラストは多くが40から98%の範囲で分布していた。最も低いものでは1%ほどのものも存在した。見やすくするために拡大はよく行われるが,コントラストを高くする工夫も配慮すべき重要な要因であることが示唆された。