抄録
東京都視覚障害者生活支援センターでは平成22年4月より就労移行支援事業を開始した。就労移行支援事業を始めるにあたり、就労している視覚障害者15名にアンケート調査を行い、その結果に基づいて、現在、一般事務職やヘルスキーパーとして就職を希望する視覚障害者に対して、スクリーンリーダーを使用して、ワープロや表集計ソフト、インターネットやメールなどのパソコンの技術指導などのプログラムを提供している。
今回は、現在就労移行支援事業を利用している視覚障害者9名に対して、就職するためにどのような技術習得訓練や支援を希望しているのかを把握し、現在提供しているプログラムの評価をする目的で、アンケート調査を実施した。
その結果、就職を希望して就労移行支援事業所を利用している視覚障害者は、パソコンスキル、コミュニケーション力、ビジネスマナーはすべての人が習得を希望していた。また、歩行訓練、ロービジョン訓練については4名、デイジー図書の録音再生機の使い方は3名、点字については2名が希望していた。就職するための専門的・技術的プログラムだけではなく、歩行訓練などを希望していることが明らかとなった。
現在、当センターにおける就労移行支援のプログラムは、パソコンスキルやコミュニケーション力などのほかに、歩行訓練や点字、日常生活動作訓練なども提供している。今後は、この結果を踏まえ、よりよい効果的なプログラムの提供を目指していきたい。