視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
第21回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
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一般口演
白杖の石突が点字ブロック走査に及ぼす影響の検討
*中村 孝文厚海 恭子澤田 陽一田内 雅規
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p. 59

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抄録
【目的】
 点字ブロックの普及が進み、白杖での点字ブロック利用による単独歩行に役立っている。現在、低プロファイルの点字ブロックの開発が進められているが、白杖利用についての機能検証はまだ行われていない。そこで本研究では、白杖走査時における衝撃発生の面から、各種石突による突起のなぞりやすさの特徴を推測することを目的とした。

【方法】
 1種の白杖(125cm、直杖、アルミ製)と3種の石突(標準、パーム、ローラー)を用い、先端部付近に加速度計を取り付けた白杖をロボットアームに固定した。白杖を50cm/s、100cm/s、200cm/sの速度で点字ブロックの線状突起に垂直に当たるように直線的にスライドさせ、発生する振動の大きさを計測した。評価した点字ブロックは線状突起(上面17mm、底面27mm)で、突起高3~5mm(0.5mm刻みで5種)を用いた。

【結果】
 標準チップの場合は、50cm/sにおいて突起高5mmになると振動の増加が見られた。100cm/sでも50cm/sと同様の傾向を示したが、増加の程度はさらに顕著であった。一方200cm/sにおいては3.5mmから振動が大きくなった。ローラーでは、50cm/s及び100cm/sにおいては突起高が変化しても振動変化は小さかったが、200cm/sになると3.5mmから振動が増加した。パームの場合は、50cm/s、100cm/s及び200cm/s共に振動変化が小さかった。突起検出時の振動変化の大きさはパーム<ローラー<標準であった。

【結論】
 すべての石突において突起高が増すと振動の大きさも増すことが示されたが、突起に当たった時の白杖の振動変化の大きさはパーム<ローラー<標準であったことから、突起をなぞる際の衝撃に関しては突起高の影響を受けにくいのはパームであり、突起検出との関係に興味が持たれる。
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© 2012 視覚障害リハビリテーション協会
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