シミュレーション&ゲーミング
Online ISSN : 2434-0472
Print ISSN : 1345-1499
論文
職場のいじめ・嫌がらせにおける傍観者の建設的な介入を促すためのゲーミング・シミュレーション
太田 泰嗣 中野 冠
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2024 年 34 巻 2 号 p. 75-86

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抄録

日本では,職場のいじめ・嫌がらせが,被害者の自殺やうつ病を発症するなど社会問題となっている.そのため,この問題を予防・解決する上で重要な役割を果たす傍観者を対象にした教育プログラムの開発が課題である.本研究の目的は,職場のいじめ・嫌がらせにおける傍観者の建設的な介入を促すゲーミング・シミュレーションを開発することである.このゲーミング・シミュレーションでは,参加者が傍観者として職場のいじめ・嫌がらせを疑似体験する.そして,行為者を味方するよう誘導され,必ず全員が目標を達成できないという特徴がある.本研究では,実施中やディブリーフィング,実施後のインタビューにて参加者が発言した内容を分析している.その結果,参加者は疑似体験や対話を通じ,職場のいじめ・嫌がらせが発生・悪化する要因や傍観者が介入する要因,職場のいじめ・嫌がらせへの介入方法や対策など学びや気づきを得ていることが確認できた.このことは,ゲーミング・シミュレーションの有効性を示唆している.

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© 2024 特定非営利活動法人日本シミュレーション&ゲーミング学会
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