2023 年 44 巻 1 号 p. 53-64
本稿では、日本学生相談学会および学生相談関連の全国的な会合を中心に、2022年度における学生相談界の動向を報告し、今後の展望について考察を行った。2022年度の学生相談界の最も大きなトピックは日本学生相談学会の法人化である。実践を重ねるだけではなく、専門家以外にもわかる言葉にして学内外の人々に向けて情報発信をし、いかに社会に貢献していけるかについて改めて考えることが求められている。また、今年度も新型コロナウイルス感染症に関するテーマが多く取り上げられており、研究と実践の積み重ねによって支援の幅が広がっていることがうかがわれた。今後、学生たちはコロナ禍の自粛生活を終えてリアルなキャンパスライフへの適応を求められることになる。学生相談に携わる者は学内外の関係者とのつながりをより強固にし、多様な問題を抱える学生たちに寄り添い、支援するための連携体制を確立していく必要があるだろう。