学生相談研究
Online ISSN : 2758-0067
Print ISSN : 0914-6512
研究論文
研究室適応のための研究室訪問型心理教育プログラムの実践
水内 良子菊池 悌一郎山口 駿範田村 拓也
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2024 年 45 巻 1 号 p. 12-23

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抄録

 工学系研究室において、研究室教育は主要な学習内容を担っており、研究室に適応できるかどうかは大きな問題となる。本研究では、研究室単位でメンタルヘルス不調の予防や、研究室内人間関係を含めた環境改善をねらいとした「研究室訪問型心理教育プログラム」を実施し、アンケートの分析を通じ、研究室を対象とした訪問型の学生支援の意義について考察することを目的とする。研究室に所属する学生へのニーズ調査から3つのプログラムを立案し、参加希望のあった9研究室、81名に対してプログラムを実施した。実施前後の指導教員や学生への打ち合わせとアンケートの結果から、コロナ禍以降、研究室内人間関係の希薄化により研究室運営が変化し、互助が減った実態が明らかになった。またプログラムによって研究室内の「被信頼・受容感」の高まりや、人間関係やコミュニケーションが研究活動にとって重要であるという気づきや体験が得られたことが示唆された。研究室コミュニティを見立て、ねらいをもって対人交流の場を設定することで、日常では得られない関わりや体験を提供することができ、研究室内対人交流の促進や研究室適応に貢献できると考えられる。

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