学生相談に従事した40年近い日々を振り返り、3つの観点から体験を集約した。まず、自身のスタイルが確立された3大学での体験(心理臨床・厚生補導・大学教育の体得)を整理し、次いで30年に渡って専任カウンセラーとしてフル稼働した現任校での象徴的なトピックスをまとめ(システム・スタイル、分離キャンパス、各種相談窓口、学生支援、学内行政、メディア、チームカウンセリング、研究活動)、さらに本学会で担った種々の役割や全国的な活動(学会活動、教育行政、心理臨床、資格、国際交流、発信力)の意義を記した。以上の体験を考察して、これからの学生相談を担う全国の仲間へ届けたい想いを幾つかのメッセージに集約した。すなわち、ジェネラリストを極める、教育目標と価値観、看板を背負う、マイノリティ支援、学内サイクル・学外サイクル、連働へ向き合う構え、事象焦点化と間接的視野、スタイルの質的変化、縦軸の広がり、思考の集中と浮遊、感情労働、苦労は報われるか、の諸点である。最後に、カウンセラーとしてのキャリアに幕を下ろすことへの所感と謝意を表明した。学生相談の専門性を追求することは、若者の夢が世界を変えると信じることである。