南東部オーストラリアの土地と河川の共同管理をめぐるヨルタ・ヨルタの実践

抄録

本発表は、オーストラリア南東部、ヴィクトリア州とニューサウスウェールズ州に境界をなすマレー川流域のバルマ州立公園を中心に本来の領域とするヨルタ・ヨルタを例に、なぜ伝統的な要素を喪失したとされるヨルタ・ヨルタが土地権にこだわってきたのかを明らかにする。その上で、どのようにして運動を実践し、さらに周辺住民、NGO、州・連邦政府との間でいかに形成されてきたのか、という問を土地と河川の共同管理合意に基づき分析する。