日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
ISSN-L : 2189-7964
日本文化人類学会第51回研究大会
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分科会F_1 他種と「ともに生きる」ことの民族誌―マルチスピーシーズ人類学の展望と課題
ヤマアラシと人とものをめぐるコンタクト・ゾーン
サラワクにおける複数種のランドスケープ
奥野 克巳
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p. F04-

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抄録
マレーシア・サラワク州(ボルネオ島)の森林開発の果てに現れた油ヤシ農園を餌場としてヤマアラシが生き延びる一方で、先住民たちがヤマアラシを野生下で狩猟したり、飼育下で殺したりして、その胃石を市場へと売っている。コンタクト・ゾーンの観点から見れば、複数種とものとの創発的な出会いが、市場経済、相互依存、権力関係、野生と飼育などの諸要素を孕みながら、予期できないランドスケープを生みだしていることになる。
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