抄録
出産と子育てをめぐる慣習やしきたりについての研究は、これまで民俗学や文化人類学の分野で相応の蓄積がある。しかし、病院出産が一般的となっている今日の都市部において、安産祈願、腹帯、お宮参りの風習と実態についての報告は乏しいことから、本発表は都市部の事例として名古屋市の熱田神宮の事例を取り上げ、現代の都市生活における様々な儀礼の実態と動向を報告、考察することを目的としている。本発表で用いる資料は、2018年の12月に熱田神宮の神職を対象とした聞き取り調査により得られたものである。現在の産育儀礼において、熱田神宮が果たしている役割を考察する。