場の科学
Online ISSN : 2434-3766
萌芽的科学技術の科学的不確実性を伴うリスクに対する 規制対象の区分に関する検討
ナノテクノロジー規制を事例とした「テクノロジー規制」の日本への示唆
中山 敬太
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2022 年 2 巻 1 号 p. 42-62

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抄録
萌芽的科学技術の科学的不確実性を伴うリスク対する予防的措置に関して、本稿ではナノテクノロジーを事例として、その規制対象を「テクノロジー」と「マテリアル」の要素に区分し、科学技術の「機能」や「性質」にも考慮した上で、規制対象を区分せずに予防的措置を講じた場合と比べ、社会的許容性と妥当性を相対的に担保し、社会的不都合性が生じることをより軽減するアプローチに繋がる可能性があることを明らかにした。また、既にナノテクノロジーに関して規制措置を定めるEU等の諸外国に対して、日本では具体的な予防的措置は講じられていない状況下で、今後のナノテクノロジー規制の展望に関して政策的示唆を含め新たな視座を示した。
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© 2022 協創&競争サステナビリティ学会
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