場の科学
Online ISSN : 2434-3766
社会システムの変革(消滅・創成)に向けて
Towards the transformation (elimination and creation) of social systems.
田中 康之小野田 のり子佐藤 允都
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2025 年 4 巻 3 号 p. 14-25

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抄録
「安全」はひとつの基準や認定、「安心」は人間としてのこころの安らぎとすれば、我々の「食」を支えている社会システムは健全なのであろうか。本稿では、主に採卵鶏の「場」を取り上げ、畜産工場として完成された社会システムの「場」は、効率の良い近代システムということであれば完成度はかなり高い。しかしながらこの近代システムによる我々が望まざる事象も直視する必要があるだろう。「大量生産・大量消費」は私たちの暮らしを便利で豊かなものにしてきた。一方で、過度な消費は自然環境に多大な負荷を与え、人間をはじめとする生物の健康や生命を脅かすほど深刻化している。出来上がった「食」の社会システムは、その需要がある以上消滅しないが、需要者の意識変化により、その需要がなくなった時に「場」は消滅する。エシカル消費は倫理的な消費者行動のひとつであり、SDGs の№12.は「つくる責任、つかう責任」であるが、環境や社会、人に対して配慮しつつ持続可能な社会の創成に向けて、畜産食品の見えない事象にも目を向け、「場」のシステムを科学して、社会システムを変革することを放棄してはならない。
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© 2025 協創&競争サステナビリティ学会
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