2017 年 15 巻 2 号 p. 187-195
災害発生時の初動対応の成否は、被害を軽減する上で極めて重要である。時間的、リソース的に限られた中で、適切な対応を選択し実行するためには、災害情報の共有が欠かせない。それには、平常時から活用可能な情報収集・共有システムの開発と、情報共有を実現するための関係者間の取り決めをはじめとした社会実装の取り組みが必要となる。
本研究では、地域社会が連携して情報収集・共有を行えるシステムの社会実装へ向けて、平常時と災害時の連続性、情報の双方向性、即時性を実現するシステムを開発した。続いて、開発したシステムを利用場面、利用主体の異なる複数のケースにおいて試用し、システムが有する機能の有効性を確認した。さらに、基礎自治体と産業界が連携した情報共有の実験を行うことで、システムを用いた情報共有が市の防災計画の中に組み込まれるなど、社会実装へ向けた取り組みが進捗した。